[メイン] 仮 : x5 3d6 #1 (3D6) > 8[1,4,3] > 8 #2 (3D6) > 9[2,3,4] > 9 #3 (3D6) > 6[2,1,3] > 6 #4 (3D6) > 6[1,1,4] > 6 #5 (3D6) > 11[1,6,4] > 11
[メイン] GM : 準備がよろしければ教えて下さい
[メイン] 伊庭宗一 : 教える
[メイン] GM : では…出航ですわ~!!!
[メイン] 伊庭宗一 : 出航だァ~~~!!
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
伊庭は仕事なり何なりを終え、帰路についています。
その際に、ふと周りの人たちからこんな話し声が聞こえてきました。
[メイン] : 「町外れの踏切に最近不審者が出るんだって。あまり近づかない方がいいみたいだよ」
[メイン] : 「え~?私そこ帰り道なんだけど脅かさないでよ~!」
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : 黒い一迅の風が、その場に吹いた。
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
立ち話をしていた二人の通行人──
その二人の横を、まるでその瞬間まで存在していなかったかのように。
[メイン] 伊庭宗一 : まるで”闇から現れた”としか思えない男が横切る。
[メイン] 伊庭宗一 : あと、その男は黒コート着てるし長髪が風に靡いてるし不敵な笑みを浮かべていた。
[メイン] 伊庭宗一 : つまり、男は不審者だった。
[メイン]
伊庭宗一 :
耳をそばだてたわけではないが、話が男の耳に入る。
男は意味を理解するより先に、話に纏わりついた”闇”の匂いを感じて。
[メイン] 伊庭宗一 : 「フ──」
[メイン] 伊庭宗一 : 口角を釣り上げた──
[メイン] : 「それでその不審者ってどんな感じなの?」
[メイン] : 「えっとね、黒コートの男なんだけど、踏切のそばでじっと佇んでるそうだよ」
[メイン] : 「うわマジ?こわ~」
[メイン] : 「あとねあとね。踏切をじっと見つめてるんだって」
[メイン] : 「うええ…何それ~」
[メイン] : 「それだけなら変な人なんだけどさ。踏切の非常停止ボタン押して警察に注意されてたのをみた人もいるそうだよ」
[メイン] : 「完全に不審者じゃん。見かけたら通報しよ」
[メイン] : 「こわいよね~」
[メイン] : 「ね~」
[メイン] GM : そんな話を小耳に挟みつつ、伊庭は帰路につき、やがて町外れの踏切にたどり着く。
[メイン]
GM :
踏切に至るまでは長い一本道。
踏切があるのは町外れの閑静な場所で周囲に建物はほとんどなく、踏切が降りるのも1時間に1回程度。
[メイン]
伊庭宗一 :
何が彼を導いたのか。
伊庭宗一は、気付けば踏切の前にいた。
[メイン] 伊庭宗一 : 静謐なる空気に肌を浸し、暫しコートのポケットに手を入れてその場に佇む。
[メイン] 伊庭宗一 : 黒コートの男が踏切のそばでじっと佇む絵が出来た。
[メイン] 伊庭宗一 : GMさん、暗殺者で周囲に不審な気配がないか調べてよろしいでしょうか?
[メイン] GM : どうぞ!
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=90 うわ! (1D100<=90) > 26 > 成功
[メイン] GM : 伊庭が気配を探ろうと踏切に近づいたところで、カンカンカン……と信号の音が鳴り響き、遮断機が降りていく。
[メイン] GM : そして遮断機が降りきったところで、伊庭は突然けたたましい赤ん坊の泣き声が聞こえてくる。
[メイン]
GM :
泣き声の元は、遮断機が降りた踏切の中。
線路の上に赤ん坊が包まれているであろうおくるみが置かれている。
[メイン] GM : 線路の右手からはどんどん電車が近づいており、このままではすぐに赤ん坊が電車に轢かれてしまうことが分かる。
[メイン]
伊庭宗一 :
《ノイマン》──伊庭が持つ、異能の力の一つだ。
彼の神経は常人とは異なる作りをしており、人の頭蓋骨に収まるだけの脳細胞で巨大なスーパーコンピューターにも比肩する計算能力を得られる。
[メイン]
伊庭宗一 :
彼は、スローモーションになった世界で思考していた。
助ける理由や道理はなく、またそれらを押しのける情もない。
[メイン]
伊庭宗一 :
電車が迫り、舞った塵が頬をかすった。
伊庭の思考能力といえど、決断の時間は多くない。
[メイン] 伊庭宗一 : ──いや、必要ないと言えるだろう。
[メイン] 伊庭宗一 : 何故なら、彼の暗躍は多岐に渡るが、その動機すものは常に一つだからだ。
[メイン] 伊庭宗一 : 「────」
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : 「興が乗った」
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
伊庭宗一は、軋みを上げる鉄塊の前に身を差し出した。
赤子をその手で庇うようにしながら。
[メイン] GM : では<目星>っぽい技能どうぞ!
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=90 暗殺 (1D100<=90) > 2 > 決定的成功/スペシャル
[メイン]
GM :
伊庭が赤子を抱えたとき、視界の隅に黒いコートの人物が見えます。
その黒いコートの人物は非常停止ボタンを押しているようです。
[メイン] GM : その瞬間――けたたましいほど鳴っていた全ての音が消える。
[メイン] GM : 遮断機が降りる音、赤ん坊の泣き声、風の音すら聞こえない。
[メイン] GM : まるで時間が止まったかのような錯覚のあと、伊庭は強い立ちくらみにあう。
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
立ちくらみから解放された伊庭は、変わらず線路の上に前に立っている。
しかし周囲を見回せば、その景色が一変していることがすぐに分かる。
[メイン] GM : 視界はあなたが知っている踏切周辺そのものに見える――少なくとも地形は。
[メイン]
GM :
しかし視界に入る建物は全て崩れており、目の前の遮断機も線路もボロボロ。アスファルトにはヒビが走り、空は雲で埋め尽くされ薄暗い。
そして音一つなく、生命の気配は一切ない。
[メイン] GM : 突然荒廃した世界に放り出され、SANc(0/1)
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=30 (1D100<=30) > 74 > 失敗
[メイン] system : [ 伊庭宗一 ] SAN : 30 → 29
[メイン]
伊庭宗一 :
ヒュウーー
ウウーーーー
[メイン] 伊庭宗一 : 伊庭宗一の黒コートを常に揺らす、謎の風だけが吹いている。
[メイン]
伊庭宗一 :
彼は覚えていた。最後に見た光景を。
彼自身と同じような服装の不審者の姿を。
しかし、この事態は?
[メイン]
伊庭宗一 :
「面白い。舞台の特等席の権は手に入れたというわけか──そうだろう」
男の声が何処へともなくかけられる。
[メイン] 伊庭宗一 : 周りに人がいないので独り言を解禁したらしい。
[メイン]
伊庭宗一 :
腕を広げ、空を見上げる。晴れようもない曇り空、荒廃を絵にかいたような光景。
慣れしたんだようで、異質な空気。
[メイン]
伊庭宗一 :
「だが、招待したからには俺を飽きさせるなよ──
今は一人の演者として、思うがままに踊ろうとも」
[メイン] 伊庭宗一 : 「フ──」
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
というわけでまずは自分を調べたいのですがよろしいですか?
特に赤ん坊の行方は気になります
[メイン] GM : そうですね
[メイン] GM : まず赤ん坊は見当たりませんね
[メイン] GM : そして伊庭自身に変化はなく、持っている電波機器に一切電波が立たず、時計は狂っていることがわかりますね
[メイン] 伊庭宗一 : 「──通信手段の遮断。周到な手際か──」
[メイン]
伊庭宗一 :
「──あるいは、”副次的に”電波と隔絶した世界に連れ込まれたか」
そちらの方が厄介と言える。相手には真の目的のただの副産物として孤立無援の状態に追い込むだけの力があるのだ。
[メイン] 伊庭宗一 : だが、そうあるべきだ。そうでなくては楽しめない──そうだろう?
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : 続いて周辺にめぼしいものがないか調べたいです、可能ですか?
[メイン] GM : わかりました
[メイン] GM : 伊庭は踏切の信号の足元に古びた新聞紙が落ちているのを見つける。
[メイン] 伊庭宗一 : 読みますね(新聞紙も当然謎の風で靡く)
[メイン]
GM :
◆古びた新聞紙
風で風化し千切れているが、ギリギリ内容と日付が読み取れる。
内容は以下の通り。
[メイン]
GM :
20**年 9月**日
本日午後四時、政府は「今回の件について、住民の避難は不可能である」との最終的な声明を発表。
◯◯地方の変死者について今後捜査が再開される見込みはない、
なお被害地域は拡大を続けており、もう間もなく日本全土に
(ここから先は千切れて読めない)
[メイン] GM : 20**年の部分は伊庭から見て1年後、◯◯地方は伊庭が住んでいる地方である。
[メイン] GM : <アイデア>どうぞ!
[メイン] 伊庭宗一 : ノイマンで代用してよろしおす?
[メイン] GM : いいですよ
[メイン] 伊庭宗一 : うわあり!
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=80 ノイマン無法 (1D100<=80) > 69 > 成功
[メイン]
GM :
ここは自分が住んでいる地域の未来なのでは? とひらめいてしまう。
よく知った地域の変わり果てた姿にSANc(0/1)
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=29 罠だァ~~~!!! (1D100<=29) > 39 > 失敗
[メイン] system : [ 伊庭宗一 ] SAN : 29 → 28
[メイン]
GM :
また新聞紙の裏面に、マジックで書かれた走り書きを見つける。
内容は以下の通り。
[メイン]
GM :
ろくでなしのせいで結局このザマだ。
せめてもの救いを挙げるなら、
ぼくの調査はあっていた。
[メイン]
伊庭宗一 :
伊庭を取り巻く謎の風で、手元に新聞が飛んでくる。
彼はそれを無造作に手に取って目を通した。
[メイン]
伊庭宗一 :
「”時”──か」
それは彼にも馴染み深い概念だ。
[メイン]
伊庭宗一 :
伊庭の持つ異能の一つ、《バロール》。
重力を操作する能力だが、より本質を突きつめれば、その力は”時”と”空間”を捻じ曲げることに繋がる。
[メイン] 伊庭宗一 : 伊庭は靴の踵で路線の砂利を踏んだ。
[メイン] 伊庭宗一 : この土は、意識を失う前まで踏んでいたのと同じものなのだろうか。
[メイン]
伊庭宗一 :
手から風化しかけた新聞を放すと、それは役目を終えたように──
塵になって、空へと散っていく。
[メイン]
伊庭宗一 :
ここに彼を楽しませるものはない。
故に、立ち止まる意味も振り返る意味もない。
伊庭は、この世界で一歩を踏み出した。
[メイン] GM : 伊庭が一本道を戻ると、やがて信号のある横断歩道にたどり着く。
[メイン]
GM :
アスファルトは風化し、吹き溜まりには灰色の砂が溜まっており、瓦礫のように無人の車が錆びついている。
信号の近くには元コンビニだった建物が見える。
[メイン] GM : 道はまだ続いている。コンビニを探索することも可能。
[メイン]
伊庭宗一 :
伊庭は不審者なので気の赴くままにコンビニに入った。
お散歩気分か?
[メイン]
GM :
内装は寂れきっており、商品などは一切残っていない。
割れたガラスや外から入り込んだ砂が店内に散乱している。
[メイン] GM : <目星>を振れますね
[メイン] 伊庭宗一 : うわ!ありがとうございます!
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=90 暗殺者 (1D100<=90) > 56 > 成功
[メイン]
GM :
雑誌棚に一つだけ新聞があるのを見つける。
1面しか残っておらず、一つの事件についての記事らしい。
[メイン]
伊庭宗一 :
一つしかないものは目に留まる。
例えば、絶対的な強者が暴力の目から逃れることはないように。
[メイン] 伊庭宗一 : 新聞を手に取って読みますよ
[メイン] GM : 読んで要約すると大体以下の通り。
[メイン]
GM :
20**年 4月**日
○○市の警察署内で怪死が相次いで発生している。
警察は事態の究明を急いでいるが、怪死による人員不足にも追われている。
[メイン] GM : <目星>を振れますね
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=90 暗殺者 (1D100<=90) > 93 > 失敗
[メイン] 伊庭宗一 : クリ特典を要求します!
[メイン] GM : わかりました
[メイン] GM : 新聞にマジックペンの走り書きを見つける。
[メイン] 伊庭宗一 : うわ!ありがとう!
[メイン]
GM :
単純に考えるべきだ。
おおげさに捉える必要はなかったんだ。
[メイン] 伊庭宗一 : 雑誌から顔を上げ、店内を見渡す。
[メイン]
伊庭宗一 :
「祭りの後──か」
商品が無くなっているのは、それだけ荒廃した後の世界で人が活動した証拠だ。
[メイン] 伊庭宗一 : だが、この近隣に生命の気配はない。
[メイン]
伊庭宗一 :
「しかし、この男──面白い」
軌跡のように、誰かの足取りを追っているのを感じている。
[メイン] 伊庭宗一 : 見えない何者かの先導を感じるが、どうやら先人の末路はいいものではなかったのだろう。
[メイン]
伊庭宗一 :
だが、破滅の中で足掻いた何者かがいたのだ。
それを追うのも悪くはない。興をそそるこの場面を味わい尽くすためだ。
[メイン] 伊庭宗一 : コンビニを背にして、道の先へと歩む。塵の山が謎の風で吹かれて崩れていった。
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
GM :
道なりに歩くと電話ボックスが目に入り、その中に人影を見つける。
黒いコートを着た男性のように見える。
[メイン]
伊庭宗一 :
「奴は──」
そこにいたのは、伊庭宗一にも見覚えのある影だった。
[メイン]
伊庭宗一 :
伊庭宗一は興味の引かれたものにはとりあえず近付くやんちゃな男の子みたいな行動原理を持っているので、電話ボックスに近付くことにした。
気配を悟らせない歩法で。
[メイン] GM : 電話ボックスに近づくと、中の男は生きた人間でなく全身カラカラに干からびた遺体であることが分かる。
[メイン] GM : 遺体は干からびた両目を見開き、全身を蠢く異常な斑点で覆われていた。SANc(1/1d3)
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=28 (1D100<=28) > 21 > 成功
[メイン] system : [ 伊庭宗一 ] SAN : 28 → 27
[メイン] 伊庭宗一 : 死体は見慣れている男、伊庭宗一
[メイン] 伊庭宗一 : 「──死体は物言わぬ──それは違う」
[メイン]
伊庭宗一 :
少なくとも、生前の彼は何かの目的を持っていたはずだ。
そうでなければ、変死はともかく──死に場所の説明はつかない。
[メイン]
伊庭宗一 :
「お前は何を抱えた?何を知った?見せてみろ……」
黒コートの男が黒コートの死体に目をやる。
[メイン] 伊庭宗一 : というわけで(一応電話ボックス越しに)死体に目星は可能ですか?
[メイン] GM : どうぞ!
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=90 暗殺者 (1D100<=90) > 54 > 成功
[メイン] GM : 遺体のコートの胸ポケットから手帳らしきものが覗いている。
[メイン]
伊庭宗一 :
ボックスの扉を開ける。
閉じ込められていた空気には、風化しつつある遺体も混じっているであろう──
[メイン] 伊庭宗一 : 伊庭宗一は正面からそれを受け止めた。
[メイン]
伊庭宗一 :
「”これ”がお前の守り通したものか?」
ポケットから手帳を抜き取り、ぱらぱらと開く。
[メイン]
GM :
【手帳】
失敗だった。もうダメだ。奴は成長しきってしまった。
私はあいつに抵抗する術を持たない。
もうまともな人類の誰も奴に抵抗することなどできないだろう。
[メイン]
GM :
また読んだところで、手帳の内側に蛍光色の付箋が貼られているのに気づく。
内容は以下の通り。
[メイン] GM : 帰りたいなら 踏切を3度渡れ
[メイン] 伊庭宗一 : 手帳を閉じた。
[メイン]
伊庭宗一 :
道横にあった電話ボックスから離れ、右手を見る。
線になった大地の果てに、踏切の輪郭が見えた。
[メイン]
伊庭宗一 :
では、左手はどうだろう?
──塵が薄いモヤになって、先は見えない。
[メイン] 伊庭宗一 : 「警告か、忠告か──何にせよ死にゆく身で後進へを導くことを選んだか?」
[メイン] 伊庭宗一 : 手帳を持ち主の懐に帰しつつ、その亡骸を見た。
[メイン]
伊庭宗一 :
身に迫る死の中、他へ何かを残すことを選ぶ──
生きていれば少しは楽しませてもらえただろう。
だが、今となってはここで朽ちるのを待つ身だ。
[メイン] 伊庭宗一 : 「惜しいな──」
[メイン]
伊庭宗一 :
その言葉を発する頃には、既に伊庭宗一の足は動き出していた。
塵のモヤの向こうを目指して。
[メイン] 伊庭宗一 : その背を見送る遺体は、コートから塵が落とされていた。
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
GM :
電話ボックスをあとにし、更に道を進むと、いつの間にか目の前に踏切が現れる。もちろん最初に立っていたあの踏切。
そんな地理のはずがない。けれど振り向けば、あなたが今まで歩いてきたはずの道はなく、最初に出発した一本道が続いている。理解できない次元の歪みにSANc(0/1)
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=27 (1D100<=27) > 92 > 失敗
[メイン] system : [ 伊庭宗一 ] SAN : 27 → 26
[メイン] 伊庭宗一 : 死体以外には弱い男、伊庭宗一
[メイン] 伊庭宗一 : 「此処は──」
[メイン]
伊庭宗一 :
彼は気が付くと、一度踏んだ大地を再び踏んでいた。
あり得ない。
[メイン]
伊庭宗一 :
・・・・・・・・・・
歩いたのは一本道だ。
[メイン] 伊庭宗一 : 「──成程。この壇上は、密室というわけだ」
[メイン] 伊庭宗一 : 「これは、どうやら想像よりもシンプルな問題だ」
[メイン] 伊庭宗一 : 「この一本道を抜け出せるか、否か──俺は今、閉じ込められている」
[メイン] 伊庭宗一 : 遮る物一つ無い、まっさらな世界の中で閉じ込められていると公言する不審者。
[メイン]
伊庭宗一 :
「力で争うのも面白い、だが──」
せっかく、先方はこのような迷宮を用意したようだ。
[メイン] 伊庭宗一 : 「知恵比べと行こう、この一幕の大いなる主人よ」
[メイン] 伊庭宗一 : ──伊庭宗一を常に取り巻く、長髪と黒コートを靡かせる謎の風が強さを増した。
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : 伊庭宗一は《ノイマン》である。
[メイン] 伊庭宗一 : その記憶能力、演算能力ともに。
[メイン] 伊庭宗一 : この狭すぎる世界から、不測の余地を排除するには十分すぎる。
[メイン] 伊庭宗一 : ccb<=80 ──ノイマン (1D100<=80) > 54 > 成功
[メイン] 伊庭宗一 : 追体験するような精度で、彼は己の道程を振り返る──!
[メイン] GM : 電話ボックスの遺体を見た際に、その足元に新聞があったことを思い出します。
[メイン] 伊庭宗一 : 記された文字列の一つまで残らず、”思い出す”──
[メイン]
GM :
特報らしく、一枚しかなかったこと。
その内容を要約すると、大体以下の内容である。
[メイン]
GM :
20**年 7月**日
○○地方から広まった怪死事件は未だに拡大を続けており、犠牲者はとうとう○千人となった。
死亡した者の遺体はすべて一切の体液を失っており、全身を異様な斑点に覆われている。
どのような科学技術を用いても、このような状況を再現するのは不可能であるという。
[メイン] GM : また、新聞にマジックペンの走り書きも見つけていた。
[メイン]
GM :
すみずみまで対策は練っていたのに。
なにもかもが無駄になってしまった。
こうなることは分かっていたのに、
[メイン] GM : 伊庭の元に、風に乗って一冊の本が転がってきます。ボロボロに風化しているが、読むことはできそう。
[メイン]
伊庭宗一 :
「────」
靴を叩いた感触に視線を下にやる。
[メイン] 伊庭宗一 : 思考を妨げられたようであり、あるいは──
[メイン] 伊庭宗一 : 本を拾い上げた。
[メイン] 伊庭宗一 : 風がページを捲るのに任せて、内容に目を通す。
[メイン] GM : 開いてみると暗号についての本。子供向けの簡単な内容になっている。
[メイン] GM : 全てで5章のようだが、中身は「5章→1章→2章→3章→4章」という順番になっている。
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
黒コートを揺らす、謎の風だけが──
ただ、そこにあった。
[メイン]
伊庭宗一 :
男は目を閉じていた。
時計はおろか、他の生き物もなく、空模様もずっと曇り空だったので、それがどれくらいの時間は誰にも分からない。
[メイン] 伊庭宗一 : ただ……長い、永い時間だった。
[メイン]
伊庭宗一 :
次に目を開く時。
その眼には────
[メイン] 伊庭宗一 : 「興覚めしないな」
[メイン]
伊庭宗一 :
獰猛な光が宿っていた。
己の成すべきことを悟った、捕食者の残忍な光が──
[メイン] 伊庭宗一 : 土埃が立った。
[メイン]
伊庭宗一 :
黒い男は、踏切を前に悠然と立ち──一歩、足を踏み出す。
それは、始まりと同じようであり。
[メイン] 伊庭宗一 : 「だが──既に、幕引きの時だ」
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : というわけで3回踏切を渡ろうと思います
[メイン] GM : わかりました
[メイン]
GM :
伊庭が往復なりなんなりして踏切を渡るやいなや、強いめまいが襲う。
それと同時に、けたたましい赤ん坊の泣き声と電車の音が聞こえてくる。
[メイン] GM : 目を開ければそこは荒廃していないいつもの踏切。
[メイン] GM : カンカンカン……と音を鳴らしながら、目の前でちょうど遮断機が降りたところだった。
[メイン]
GM :
線路には見覚えのある、赤ん坊が包まれているだろうおくるみがある。
赤ん坊の泣き声はそこから響き、視界の端には近づいてくる電車が見える。
放っておけば、あの赤ん坊はこのまま電車に轢かれてしまうだろう。
[メイン]
伊庭宗一 :
コートに片手を入れ、その場に降り立つ。
黒衣の不審者が──再び、平和な住宅地に。
[メイン] 伊庭宗一 : そのままゆるり、と首を回す。
[メイン] 伊庭宗一 : 周囲に人影はいらっしゃいますか?
[メイン] GM : いえ、踏切の前にはあなただけですね
[メイン]
伊庭宗一 :
なるほどですね
ボタンの近くに人は?
[メイン]
GM :
だ
れ
もいない
ですね
[メイン] 伊庭宗一 : 誰も…いなかった!
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : 停車ボタンの備え付けられた踏切に背を預ける。
[メイン] 伊庭宗一 : コートを揺らすのは、謎の風ではない。
[メイン] 伊庭宗一 : 迫りくる鉄塊の、実体を持った暴威──
[メイン] GM : 電車は一向に止まる様子を見せない。
[メイン] GM : あなたは目の前で赤ん坊の身体が電車の車輪に飲み込まれるのを見る。
[メイン] GM : 「────っ!!!」
[メイン] GM : 真っ白なおくるみを分断する鉄の車輪、電車の騒音に飲み込まれかき消される赤ん坊の絶叫。
[メイン] GM : しかし電車が通り過ぎた後、伊庭はおかしな光景を見る。
[メイン] GM : 線路の真ん中にあるはずの赤ん坊の遺体がなくなっている。
[メイン] GM : まるで何事もなかったかのように、綺麗なままの線路がそこに佇んでいた。
[メイン] GM : 違和感に首を傾げながら、はたまた恐怖に身をすくませながら、伊庭は帰路につくのだった。
[メイン] 伊庭宗一 : ”捕食者”は獲物の死を見届けた。
[メイン]
伊庭宗一 :
彼の存在が真の意味で死したかは分からない。
だが、彼の見定めた存在は既にこの場で命の鼓動を刻んではいなかった。
[メイン] 伊庭宗一 : 「ボタン押すな、殺せ」
[メイン] 伊庭宗一 : 彼はふと、あの世界で最後に気付いたフレーズを口にした。
[メイン]
伊庭宗一 :
アレを遺したのが何者かには興味が無い。
ただ、彼の興を乗らせたのは一つだ。
[メイン] 伊庭宗一 : 「時を越えた暗殺依頼──対価は既に受け取った」
[メイン]
伊庭宗一 :
”困難な殺しの依頼”。それを果たしたに過ぎない。
対価は命を賭して遺した忠言の数々。
[メイン] 伊庭宗一 : 痕跡すら残さず失せた赤子には、伊庭宗一もかすかに違和を覚えるも──
[メイン] 伊庭宗一 : 「あの踏切にはもう、いない」
[メイン] 伊庭宗一 : 流れる風に黒コートを靡かせ。
[メイン] 伊庭宗一 : 「依頼達成だ」
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] 伊庭宗一 : 《瞬間退──
[メイン] : その際に、ふと周りの人たちからこんな話し声が聞こえてきました。
[メイン] : 「町外れの踏切に最近不審者が出るんだって。あまり近づかない方がいいみたいだよ」
[メイン] : 「え~?私そこ帰り道なんだけど脅かさないでよ~!」
[メイン] : 「それでその不審者ってどんな感じなの?」
[メイン] : 「えっとね、黒コートの男なんだけど、ククク……とか興が乗ったとか独り言を言いながら佇んでるそうだよ」
[メイン] : 「うわマジ?こわ~」
[メイン] 伊庭宗一 : ──場》
[メイン] 伊庭宗一 : 黒い一迅の風が、その場に吹いた。
[メイン]
伊庭宗一 :
そうして男はまた、闇へ消えるのだ。
次なる興を求めて。
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン]
伊庭宗一 :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン]
GM :
シャンクトゥルフ
「あの踏切にいる」
[メイン] GM : 生還エンド
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM :
[メイン] GM : 宴ですわ~!!!
[メイン] 伊庭宗一 : 宴ですァ~~~!!!